異物(混入物、不純物、偏析・劣化物など)や付着物は、製品性能の低下や歩留まりの低下、ひいては生産ラインの一時停止や信頼の低下等、様々なトラブルを引き起こす一因であり、一刻も早くその発生源を特定し、対策を講じることが求められます。
一方で、異物は形態やサイズ等、その発生状況は千差万別。早期の発生源特定のためには、すぐに適切な分析手法を選択できるか、少しでも踏み込んだ考察ができるかが鍵となります。また、発生要因を定期的に評価しておけば再発防止にもつながり、トラブルの未然防止に役立ちます。
これまで評価できなかったけれども、TRCに依頼して由来が判明したといわれる事例も多数。他社ではできないと言われた内容や、結果に満足できなかった内容等、是非お問合せ下さい。
当社では長年、お客様との対話の上で、豊富な分析手法の中からの最適な分析メニューをご提案し、それらの総合解析結果をご提供してまいりました。その実績と経験から、トラブル解決のためのご提案・ご助言もさせていただき、ご好評いただいております。

- 東レリサーチセンターが選ばれる理由
- 異物のお悩み解決します!
- 異物分析事例とお客様の声
- エキスパートにお任せください
- 異物分析事例(技術資料)
- 異物分析ご依頼フロー
- 異物試料の送付方法と送り先
- お問い合わせ
東レリサーチセンターが選ばれる理由
頼れるスペシャリスト集団:
- 年間150社以上から異物分析を受注
- 日本分析化学会 有功賞受賞熟練者在籍
- 長年の豊富な知見に基づく分析提案、前処理ノウハウ、解析に基づくソリューション対応
お客様に合わせてカスタマイズ:
- 幅広い分野に対応(樹脂、フィルム、繊維、半導体デバイス、電池、ディスプレイ、自動車、医薬、生体、再生医療材料等)
- 日本分析化学会 多彩な分析手法・多彩なスペックの装置を保有
豊富なDB:
- 45年に渡り、45万件以上の受注実績
- 独自のスペクトルDBを保有
特殊サンプリング:
- 極微小異物、浮遊異物、変色等にも対応
異物には様々なものがあり、発生源の特定には、高度なサンプリング技術と最適の分析手法の組み合わせ により総合解析することが重要です。ある程度の異物量があれば、発生元候補との詳細な構造比較により、発生源特定に 近づくことができます。
実体顕微鏡、光学顕微鏡、偏光顕微鏡、蛍光顕微鏡、X線CT、SEM、TEM、AFM等
SEM-EDX、EPMA、ICP-MS、XPS、SIMS、nanoSIMS等
顕微FT-IR、o-PTIR、顕微ラマン、TOF-SIMS、XRD、Py-GC/MS、GC/MS、LC/MS、NMR、 アミノ酸分析計等
表面極微量異物の評価
例えば、TOF-SIMSにより、表面極微量付着物を高感度で検出可能です。保護フィルム剥離による微量残渣の特定やガラス基板上の極薄い付着物などの評価に有効です。イメージングにより残渣領域や分布状態が可視化できます。
TOF-SIMSによるガラス表面の異物分析


- イオン像より、異物部のほか異物近傍でも付着物が存在することがわかる。
- 異物成分として炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが検出された。
- このようにTOF-SIMSにより有機物の他、無機成分についても化学構造情報を得られることがある。
詳細成分分析
発生源に迫るより詳細な組成情報を得ることも可能です。試料量が微量であっても、目的に合わせたサンプリング、分析手法選択、総合解析をご提案します。
付着物の写真

全体のIRスペクトル

溶媒抽出物の分析

溶媒不溶物の分析

分析結果
分類 | 検出成分(推定) |
---|---|
有機成分 | ・セバシン酸ジ(2-エチルヘキシル) ・高級脂肪酸トリグリセリド (脂肪酸種:パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸) |
無機成分 | ・炭酸塩 (炭酸カルシウムと推定) ・ケイ酸塩 (ケイ酸マグネシウムと推定) |
異物のお悩み解決します!
異物分析事例とお客様の声「A社様:樹脂成型品中の異物の分析事例」
1.以下の写真から、異物は樹脂内部に存在していることがわかります。



2.そのまま透過法でFT-IR測定を行なっても、樹脂のスペクトルに埋もれてしまいます。
そこで、当社の「独自サンプリング」により、異物のみを摘出します。

POINT
異物の存在状態も重要な情報源です。
サンプリングの際に、その状態を詳細に観察することからも異物の発生要因につながる情報が得られます。
3.採取した異物について、顕微FT-IRにて組成分析を実施しました。
最表面に焦点を合わせて観察


異物は、セルロースの熱変性物であると考えられ、工程内の熱のかかるような箇所で滞留していた異物に由来する可能性があることがわかりました。
単なるデータベースとの照合だけではなく、幅広い分野での豊富な分析経験をもとに、製造工程や 周辺部材に関する情報も含めて、課題解決に繋がるより正確な考察を迅速に実施いたします。
A社様の声
- サンプルを持ちこんだ当日中という超特急の対応で結果速報を頂きました。すぐに現場にて異物の由来を絞り込みを行い、素早い対策を施すことができました。データの質、結果に対する説明だけでなく、事前打ち合わせから速報までの特急対応に大変満足しています。大変貴重な情報を有難うございました。
エキスパートにお任せください
多年にわたり分析の実務に従事して功労のあった者に対して、公益社団法人 日本分析化学会より授与される「有功賞」*の受賞者が2名在籍しています。豊富な経験を活かして、極微小異物(~5μm)、浮遊異物、劣化物の評価も行っておりますので、是非お問い合わせください。今後も皆様の研究開発のお役に立てるよう、分析・解析技術の向上につとめてまいります。
*本賞は微小異物分析で信頼性の高い評価結果をご提供し続けてきた成果が認められたものです。


異物分析事例(技術資料)
※リンクをクリックすると事例・手法へ
異物分析ご依頼フロー
1.異物に関する情報をご提供ください
分析方法などを仮提案いたします(可能であれば即日回答)
異物の情報を「異物分析問合せシート」にご記入の上、
お問い合わせアドレス<bunseki.trc.mb[a]trc.toray>に添付でお送りください。
※[a]は@に置き換えてください。
異物分析問合せシート
2.異物サンプルをお送りください
実際に異物を拝見した上で測定方法を決定しご提案させていただきます。
サンプルの送り方は下記をご覧ください。
また、表面に薄く付着した異物採取用キットもご用意しております。
送付できないサンプルの場合はお申し付けください。
3.分析方法・費用・納期をご提案します(ここまで費用は発生しません)
- 費用随時お見積りします。お問い合わせください。
- 納期:2週間程度でE-Mail速報、3週間納品
- お急ぎでしたら特急対応(費用加算有)もいたしますのでご相談ください。
4.ご発注 ~結果ご報告~(お支払いへ)
分析結果はまずはE-Mailにて概要を速報いたします。
異物試料の送付方法と送り先(フィルムやシート状試料)と送り先
1.スチロールケースに入れてご送付ください。


-
測定手法によっては、マジックインキでのマーキングが分析に影響を及ぼす場合があります。
ご不明な場合は、お問い合わせください。 - ケースがない場合は、シワにしたアルミホイルに、なるべく異物が触れないように包んで送付ください。
注意!チャック付きPE袋に直接入れることは、異物の紛失や汚染につながります!
2.その他の試料
- 多量の粉体の場合:スクリュー管や薬包紙、アルミホイルに包んで送付ください。
- 液体の中の異物:透明なスクリュー管に入れて送付ください。
お問い合わせ
Eメールにてお問い合わせ下さい(「異物分析問合せシート」や異物画像を添付)
- E-mail: bunseki.trc.mb[a]trc.toray *
*: [a]は@に置き換えてください。
中国での異物分析に関しましてもお問い合わせください。
- 株式会社東レリサーチセンター
海外営業部 松田幸久 - TEL: 03-3245-5665
- E-mail: yukihisa.matsuda.y2[a]trc.toray *
*: [a]は@に置き換えてください。