原理
電場型フーリエ変換質量分析計(FTMS)を用いた高分解能LC/MS/MS法では、高感度・高分解能・高精度に質量分析を行うことができ、精密質量数から高い信頼性で組成式を算出することができる。LCで分離された各ピークの分子量の決定や、MS/MSフラグメントイオンから染料のような複雑な化学構造の有機化合物でも構造解析が可能である。
- FTMS内に導入されたイオンは、イオンの質量により異なる周回速度で中央電極の周りを周回運動する。
- 左右の電極で誘導電流をz軸方向の振動数として検出し、フーリエ変換して質量スペクトルを得る。
特徴
- 高感度 (Buspirone 0.5 pg S/N 100:1(Scan))
- 高分解能 (R=500,000)
- 高精度 (<±1ppm(内標法))
- 特定のイオンを選択し、Collision Cellで開裂させることで高分解能MS/MSおよびMSn測定が可能である。
適用分析
- 添加剤、色素等の構造解析
- オリゴマーの解析
- 分解生成物の構造解析
- 不純物の構造解析

その他有機分析の原理