原理
複数成分の混合試料を質量分析計に導入すると、成分間のイオンサプレッションによって十分な感度が得られず、またスペクトルが複雑になって測定結果の解釈が困難になる場合がある。質量分析計の前段にクロマトグラフィーを配置して分離を行うと、これらの問題を回避できる。
クロマトグラフィーと質量分析計との結合法としては、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)が古くから普及していたが、ESIやAPCIといった大気圧イオン化法の開発により、液体クロマトグラフィーと質量分析との結合が実用的なものとなった。
測定対象は低分子化合物に留まらず、タンパク質酵素消化物の測定によるプロテオーム解析や、様々な代謝物をターゲットにしたメタボローム解析などに欠かせない分析法となっている。
その他医薬・バイオの分析の原理