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NEW(2017.06)
TOF-SIMSTime-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry
(飛行時間型2次イオン質量分析)
試料にパルス化された1次イオンビームを照射すると、スパッタリング現象により2次イオンが放出されます。質量に応じた速度を有するイオンを飛行時間型(TOF型)質量分析計で質量分離して検出します。
1次イオン照射量の小さい低ダメージの測定により、最表面の元素組成や化学構造情報が得られます。

東レリサーチセンター・TOF-SIMSの独自の特徴
- 豊富なデータベースにより、詳細で正確な解析を行います。
- 23年の実績にもとづき、信頼性の高い分析を提供します。
- 結果報告・アフターフォローを行います。
- 最新機種の装置により最先端の評価が可能です。
- 微小領域(数μm)の高感度(ppm)元素分析が可能です。
新規TOF-SIMSの特徴(従来と比べて)
MS/MS機能 (New!) |
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冷却測定の充実 | 測定中も試料冷却が可能 | 低沸点成分や生体試料などの含水試料へより広く対応可能に |
凹凸測定の向上 | TRIFTTM型アナライザ | 繊維、毛髪など凹凸のある試料や試料断面の測定品質の向上 |
TOF-SIMSの特徴
- 最表面(1~2 nm)の情報が高感度(ppm)で得られます。
- 元素だけではなく有機物の化学構造情報も得られます。
- 成分の分布情報が高空間分解能(サブμm)で得られます。
- 金属、半導体、ガラス、ポリマー等の幅広い材料に対応できます。
- 全質量範囲の同時測定ができます(質量スペクトルからの定性が可能です)。
- エッチングイオン(Ar-GCIB, O2+, Cs+)を併用することで、深さ方向の情報が得られます。
技術資料 (ダウンロードできます)
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TOF-SIMS MS/MSによる最表面微量成分解析
MS/MS測定の可能なTOF-SIMS装置の新規導入を行った。サンプル最表面の有機付着物や、nmオーダー厚みの薄膜における低濃度成分について、MS/MSスペクトル取得およびスペクトル解析による定性が可能である。
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①TOF-SIMSによる高感度広域イメージング
TOF-SIMSは表面を高感度に分析する手法であり、微小領域(10~500 µm□)だけでなく広域(60 mm□程度まで)のイメージングも可能である。TOF-SIMSによる広域イメージングは、付着箇所を十分に特定できない微量な付着物の定性にも有効である。
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②TOF-SIMSで観る微量有機成分の深さ方向分布 ー極薄膜から厚膜までー
TOF-SIMSは、試料最表面の有機物の構造情報を高感度に検出できる手法である。これに加えて、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を用いたエッチングや、ミクロトームやブロードイオンビーム(BIB)を用いた断面加工と組み合わせることで、微量有機成分の深さ方向分布評価が可能となる。
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③ガラス上付着物のTOF-SIMS定性分析
TOF-SIMSにより、ガラス基板などの基板表面における微量付着物を定性することが可能である。付着物が薄い場合に特に有効であり、無機・有機物ともに定性可能である。