核酸医薬品不純物のイオンモビリティーによる分離

記事No. 202402-02
タイトル

核酸医薬品不純物のイオンモビリティーによる分離
著者 バイオメディカル分析研究部　小俣 綾香、太田 里子
要旨 核酸医薬品は、その合成過程でヌクレオチド欠損体や付加体、脱硫体等の不純物を生じる。また、核酸医薬品としての安全性や有効性の向上を目的としたチオリン酸化修飾は、リン原子が不斉点となるため立体異性体が生じる。これらの不純物や異性体を分離・精製することが核酸医薬品の品質管理上、課題となっているケースがある。イオンモビリティーは、イオン化された化合物を衝突断面積と電荷の違いによって分離する新しい技術であり、これら不純物の分離に有効な手段として注目されている。今回、イオンモビリティーを用いてこれら不純物の分離条件を検討し、核酸不純物である欠損体や脱硫体の分離を確認することができた。
目次
（全4ページ）
  1. はじめに
  2. イオンモビリティー分離
  3. 分析実例
  4. まとめ
  5. おわりに
図表
  1. ドリフトタイム型IMS測定装置
  2. TIMS型IMS測定装置
  3. イノテルセンのトータルイオンクロマトグラム
  4. FLP及び欠損体のモビログラムの比較
  5. ヌシネルセン（All PS、All PO、1PS、2PS）のモビログラムの比較
  6. モビログラムの拡大図
  7. ヌシネルセン2PSのUV及びトータルイオンクロマトグラム
  8. 各ピークのモビログラム
  9. モビログラムの拡大図
  10. ヒートマップ
  11. 核酸由来のイオンを含む領域だけを抽出して作成したマススペクトル
  12. デコンボリューション解析結果
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