可視・紫外分光法(Ultraviolet・Visible Absorption Spectroscopy:UV-VIS)

原理

分子軌道間(HOMO-LUMO)の電子遷移や半導体におけるバンドギャップのエネルギーは、紫外可視領域に存在することが多い。したがって、紫外可視吸収スペクトルから試料の電子状態の情報を得ることができる。とくに、可視領域の吸収スペクトルは試料の色合いを反映する。吸収強度は試料濃度に比例するため、定量が可能である。以下に、ダブルビーム式分光器の光学模式図を示す。分光後、光量の変動をモニターする光Ibと試料に照射される光I0に分割される。試料を透過したIt光は、Ib光とともに交互に検出される。ダブルビーム法では、光源のふらつきを逐次補正するため、吸収強度を安定に精度よく測定することができる。

測定項目 解析例
  • 透過スペクトル
  • 正反射スペクトル
  • 拡散反射スペクトル
  • 色座標、色差の算出、黄変(変色)解析
  • 光学的バンドギャップ解析
  • 吸収率、輻射率、日射吸収率