The TRC News

2021年2月号

  • 記事No. 202101-01

    車載用リチウムイオン電池の現状と今後の展望

    車載用蓄電池は、エネルギー密度に対する要求が高く、リチウムイオン二次電池(LIB)の優位性が高い。電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)の車種が異なることで、電池の役割のみならず、電池の運用方法も異なる。現在、第二世代の車載用LIBでは高エネルギー密度化が進んでいるが、材料の変更による更なる高エネルギー密度化の余地はまだあると思われる。
    ポストLIBとしては全固体LIBが最有力候補であり、体積エネルギー密度の大幅向上の可能性が期待できることから、車載用として適している。硫化物系全固体LIBの普及へ向けた技術的課題は、エネルギー/出力密度の向上及び安全性の確保、コスト低減が挙げられる。産総研 電池技術研究部門では、硫化物系全固体LIBとしては電極/固体電解質シートを積層したシート型セル作製技術の開発、酸化物系全固体LIBとしては低温プロセス及び可塑性材料を組み合わせたプロトタイプのセルの開発に取り組んでいる。(本稿は、2019年6月12日に千里ライフサイエンスセンター(大阪)にて行われた弊社主催「第5回蓄電池ユーザーズミーティング」での招待講演を基に構成したものです。)

    著者: 国立研究開発法人産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 電池技術研究部門 総括研究主幹
    小林 弘典
    PDF FILE (PDF:1,777KB)
  • 記事No. 202101-02

    電気化学的特性評価と解体分析によるリチウムイオン電池の黒鉛/SiO複合負極のサイクル劣化原因の解明

    リチウムイオン電池(LIB)のフルセルを用いた非破壊の電気化学的特性評価から劣化要因を推測、さらに電池を解体して化学分析を実施し、電極劣化状態を定性、かつ定量的な解析に取り組み、当社主催の「第5回蓄電池ユーザーズミーティング」(2019年6月)にて、黒鉛/SiO複合負極の劣化解析手法を提案した。本稿では、高容量次世代材料として期待される黒鉛/SiO複合負極を使用してセルを試作し、サイクル劣化試験後に認められた電池特性変化の評価事例を紹介する。

    著者: 形態科学研究部 加藤 健太郎

    PDF FILE (PDF:1,285KB)

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  • 記事No. 202101-03

    エポキシ樹脂の熱硬化に伴うガラス転移温度変化の追跡-高速カロリメトリーの活用事例-

    東レリサーチセンターでは、高速での昇降温が可能な高速カロリメトリーの技術開発に力を入れており、同手法の開発者らと共同で高分子材料を中心に多く論文投稿・学会発表を続けてきた。本稿では熱硬化性樹脂を対象として、樹脂が硬化する過程におけるガラス転移温度の上昇をリアルタイムで観測する技術を紹介する。

    著者: 材料物性研究部 古島 圭智

    PDF FILE (PDF:6875KB)

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  • 記事No. 202101-04

    陽電子によるバリア膜や分離膜の気体輸送に関わるサブナノ空隙の評価

    革新的なバリア性や分離性などの気体輸送特性(ガスや蒸気の透過性、拡散性、収着性など)を持つ材料の開発ではサブナノ空隙(1 nm未満の空隙)構造の評価が重要になる。そのため、分子レベルの空隙を評価する技術が求められ、陽電子消滅寿命法は強力なツールとなる。本稿では、polyethylene terephthalateおよびシリカ薄膜に対し、陽電子消滅寿命法と他手法を協奏的に活用することで、サブナノ空隙構造と気体輸送特性の関係にアプローチした例を紹介する。

    著者: 材料物性研究部 吉本 茂

    PDF FILE (PDF:1,248KB)

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