The TRC News

2019年11月号

  • 記事No. 201911-01

    再生医療分野でのバイオマテリアル評価
    ―足場材のアルギン酸物性とゲル化メカニズム―

    再生医療分野におけるバイオマテリアルには、細胞機能の向上を目的とした材料設計が求められる。どのような特性が細胞機能に寄与しているかの詳細は未解明な課題であるが、力学や形態特性が注目されている。本稿ではアルギン酸ゲルを対象として特性評価例を紹介する。また、ゲル化メカニズム解明は特性制御にとって重要であり、アルギン酸の水溶液からのゲル化過程の分析によって、ゲル化メカニズムを提案した。

    著者:構造化学研究部 中田 克、石田 宏之
    材料物性研究部 大田 玲奈
    形態科学研究部 内山 博允
    PDF FILE (PDF:644KB)
  • 記事No. 201911-02

    バイオイメージングへの取り組みについて

    東レリサーチセンターでは、分光分析、形態観察、質量分析を用いて工業材料分析のイメージング技術を培ってきたが、近年のライフサイエンス分野におけるイメージング技術の需要の高まりに対し、生体試料分析にも適用範囲を広げられるよう取組んでいる。今回は質量分析(MS)イメージングに焦点を当てた分析例について紹介する。当社ではLDI-MS、SIMS、LA-ICP-MSなどMSイメージング分析が可能な様々な装置を有しており、それぞれ特長を活かした分析が可能である。

    著者:技術開発企画部 岩野 直哉
    PDF FILE (PDF:1,029KB)
  • 記事No. 201911-03

    モダリティ多様化時代の医薬品のGMP体制下での品質評価
    ―細胞製剤・核酸医薬・ADC―

    近年、細胞製剤や核酸医薬といった医薬品モダリティが急速な進展を遂げる中で、その品質評価においても、従来の医薬品の品質管理にない手法が求められる。当社CMC分析研究部は20年にわたる低分子および抗体医薬品の規格試験の実績を基盤としつつ、新しい医薬品モダリティに要求される分析機能をいち早く導入し、GMP体制の下で運用している。本稿ではADC、細胞製剤、核酸医薬に適用できる分析機能の実例を紹介する。

    著者:CMC分析研究部 竹上 和弘
    PDF FILE (PDF:725KB)

2019年10月号

  • 記事No. 201910-01

    多様化するモダリティへの挑戦

    創薬モダリティの多様化や、医療の変化に伴い、求められる分析技術は益々高度化している。東レリサーチセンターでは最先端の医薬品やバイオマーカーなどの開発を支援すべく、新たな分析手法の開発や技術開発に取り組んでいる。ここでは、核酸医薬、抗体医薬・ADC、バイオマーカー・診断薬に関する分析事例について紹介する。

    著者:バイオメディカル分析研究部 荒井 大河
    PDF FILE (PDF:529KB)
  • 記事No. 201910-02

    DDS技術に用いられるバイオマテリアルの現状と分析・評価への取り組み

    近年、医薬品の副作用の軽減や有効性の向上を目指し、ドラッグデリバリーシステム(DDS:Drug Delivery System)に着目した研究・開発が進められている。DDSに用いられるキャリアとして、リポソーム、高分子ミセル、無機ナノ粒子といったバイオマテリアルやDrug Conjugates(ADC等)が挙げられる。その中でも当社はリポソームの分析・評価技術の確立に注力しており、難易度が高いTEM(透過型電子顕微鏡)、AFM(原子間力顕微鏡)を中心にリポソームの分析事例を紹介する。

    著者:表面科学研究部 村司 雄一
    PDF FILE (PDF:779KB)
  • 記事No. 201910-03

    in-situ 昇温手法による正極材のガス発生と構造変化の関係性調査

    LIBの安全性向上のために、その部材である正極活物質の熱挙動について知見を得ることは重要である。本稿では、LIB正極活物質LiCoO2について、TPD-MSによるガス分析とin-situ 昇温TEM法の2つのin-situ 昇温手法を用いて、昇温時におけるLiCoO2粒子の発生ガスと形態・組織・構造変化の関係性を調査した。その結果、ガス発生は構造変化と密接な関係にあることが示された。充放電挙動と酷似した変化も認められ、温度をパラメータにした一連の測定結果は、実材料を解析する上でも重要な知見になること、また、高分解能(40nm角程度の視野)でないと検出できない微視的構造変化(ドメイン構造の形成など)について、ASTAR(*ASTARはNanoMEGAS社の登録商標)を用いることで1μm角以上の視野で可視化でき、定量的に解析できることを示した。

    著者:形態科学研究部 久留島 康輔
    PDF FILE (PDF:8,480KB)

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