The TRC News
2018年6月号
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記事No. 201806-01
無機固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池の開発
高安全性と高エネルギー密度を兼ね備える次世代エネルギー貯蔵デバイスとして、無機固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池が注目されている。本稿では、これまで開発してきたガラス系固体電解質、非晶質電極活物質を用いた全固体電池について紹介し、今後の展望を述べる。(本稿は、2017年12月1日に開催された当社「第3回蓄電池ユーザーズミーティング」での、特別講演を基に構成したものです)。
著者: 大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻応用化学分野 教授 辰巳砂 昌弘 氏 -
記事No. 201806-02
顕微赤外イメージングの活用
-異物分析や劣化・浸透などの組成分布評価への適用-材料の研究開発やトラブル解析において赤外分光法は有効な評価手法の一つである。その中でも顕微赤外イメージング法は微小部の組成分布を可視化できるため、試料状態を直感的に把握できる手法である。本手法では、透過法によるバルク的な評価の他に、ATR法による表面イメージングも可能であり、また、断面を作製することにより、深さ方向分析も可能となる。本稿では、異物分析や劣化・浸透などの現象評価のために顕微赤外イメージング法を適用するとともに、その有効な活用法について述べる。
著者: 構造化学研究部 三橋 和成 PDF FILE (PDF:678KB)
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記事No. 201806-03
XPSおよびHAXPESによる高移動度ゲルマニウムデバイスの金属電極/GeO2絶縁膜界面の評価
高移動度材料であるゲルマニウム(Ge)をチャネルとする金属-酸化膜-半導体(Metal-oxide-semiconductor: MOS)積層構造のデバイスにおいて、ゲート絶縁膜のGeO2膜とその上に形成する金属電極の界面反応が電気特性に及ぼす影響をXPSおよびHAXPESを用いて詳しく調べた。GeO2膜上にアルミニウム(Al)電極を形成すると、Al/GeO2界面でAlが酸化しGeO2が還元することで、MOSキャパシタの電気特性が著しく劣化することを確認した。このAl/GeO2界面反応はAl電極形成前にGeO2膜上に極薄Al2O3膜を形成しておくことで顕著に抑制できる事も見出した。
著者: 表面科学研究部 小川 慎吾 PDF FILE (PDF:673KB)
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記事No. 201806-04
CO2を原料とした化学品製造に関する調査
-「エネルギー・環境分野における有望技術の技術課題に関する包括的調査」を実施して-平成29(2017)年度、当社は内閣府の委託を受けて「ボトルネック課題研究会」に参画するとともに、「エネルギー・環境分野における有望技術の技術課題に関する包括的調査」を実施した。本稿では、その調査結果の一部を紹介する。
著者: 先端技術調査研究室 小島 正彦 PDF FILE (PDF:942KB)
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2018年5月号
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記事No. 201805-01
ここがポイント!改正化審法と高分子フロースキーム試験
平成29年に公布された改正化審法の2つのポイントとそれに伴い変更された高分子フロースキーム試験運用の見直しについて説明する。試験を実施する上での注意点についても併せて述べる。
著者: 材料物性研究部 吉田 具弘 PDF FILE (PDF:1,125KB)
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記事No. 201805-02
EPMAに搭載された軟X線検出器を用いたソフトマテリアルの解析
電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)に装着された軟X線分光器(SXES)を用いることで、従来は放射光施設などでのみ取得可能であった価電子領域の状態分析がラボ内で実施可能となる。本報ではソフトマテリアル(π共役系ポリマー)の配向解析への適用事例を紹介する。
著者: 形態科学研究部 大塚 祐二、瀬川 有香、上野 義弘 PDF FILE (PDF:820KB)
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2018年4月号
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記事No. 201804-01
リチウムイオン電池:
定置用蓄電池の現状と車載用鉛代替バッテリーへの展開エリーパワーでは、創業以来、一貫して安全性、温度特性、寿命特性に優れたリチウムイオン電池および蓄電システムの開発、量産を手掛けてきた。本稿では高安全な定置用蓄電池の特性と、最近開発、量産化に成功した始動用の鉛代替リチウムイオンバッテリーについて紹介する(本稿は、2017年12月1日に開催された当社主催「第3回蓄電池ユーザーズミーティング」での、特別講演を基に構成したものです)。
著者: エリーパワー株式会社 技術開発センター開発一部 部長・上席主幹研究員 原 富太郎氏 -
記事No. 201804-02
材料の熱変形対策-熱膨張と熱伝導の制御-
金属、セラミックス、プラスチックなど固体材料の熱膨張や熱伝導は、部品や部材、装置を製造する際に押さえておくべき重要な熱的特性である。半導体パッケージやモジュールなどでは、半導体素子が発熱することによる温度上昇により反りなどの問題が発生し、低熱膨張性、高熱伝導性または両方を満足する材料が求められている。精密機器などの部材でも同様のニーズがある。熱変形の対策として、低熱膨張材料や負熱膨張材料が開発され、これらを正の熱膨張材料に混ぜ合わることで熱膨張を相殺する検討や負膨張材料の構成元素の種類と比率をコントロールしたゼロ熱膨張材料の検討が進められている。
著者: 技術情報事業部 吉崎 理華、山本 美夏 PDF FILE (PDF:482KB)
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