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LESA nano ESI-MS
試料局所表面に存在する各種有機成分の詳細な定性・定量評価が可能に!
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LESA(Liquid Extract Structure Analysis : 局所表面溶媒溶出ロボットイオン源)機能を搭載したNano ESI-MS装置により、試料局所表面に存在する各種有機物の詳細な定性・定量評価が可能になりました。
ソフトなイオン化法を用いた質量分析手法であるため、錯体などの不安定構造も壊さずに分子量関連イオンを取得できます。
また、新たに機能拡充を行い、従来、各種高真空系表面分析手法では評価できなかった低沸点成分の評価も可能になりました。多点分析も可能ですので、各種成分の分布状態も把握できます。 -
代表的な表面分析手法の比較
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LESA NanoESI-MSとTOF-SIMSの比較
質量範囲 m/z 50-6000 m/z1-2000 質量分解能 140,000
(m/z 200)<10,000
(m/z 200)空間分解能 >400 μmΦ ~300 nmΦ 測定環境 大気圧下 真空下 検出イオン 分子量関連イオン
(低分子量成分や有機金属錯体の検出が可能)二次イオン
(フラグメントイオンを含む)凹凸表面測定可否 〇 ✕ -
①局所表面に存在する有機成分の詳細組成分析
LESA機能を使用することで、試料表面に存在する微小付着成分を局所的に(空間分解能>400μmΦ)溶媒抽出し、nano ESI-MSで詳細に組成分析することが可能です。ソフトなイオン化法であることから、分子構造を壊すことなく、低~中分子の分子量関連イオンをとらえることができ、オリゴマーや表面劣化成分等の評価にも有効です。
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②解離性化合物(錯体、有機金属塩)や特殊な溶液(高濃度溶液、高/低pH溶液)中成分の構造解析
Nanoフローにより、従来よりソフトなイオン化電圧条件で測定可能なことから、試料量が微量でも高感度で分子量関連イオンを安定的に検出可能です。一方、MS/MS測定時の衝突エネルギーを変化させることで化合物安定性も評価可能になりました。またOrbitrapによる高質量分解能測定であることから、高精度な組成演算が可能です。
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③位置選択的な定量評価や揮発成分の評価も可能に!
局所溶媒抽出液を回収し、LC/MS、GC/MS、MALDI-MS等の他装置に供することが可能になりました(LESA plus機能)。
これにより、従来できなかった定量評価、揮発成分評価等も可能になりました。 -