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分析基礎講座【表面分析(XPS、TOF-SIMS)】
講座概要
デバイスの微細化、異種材料の複合化などの進展に伴い、材料の表面・界面の制御が重要になりつつあります。
材料の表面・界面の制御には、その性質を左右する数nm以下の領域を選択的に分析することが必要であり、試料全体を対象とする通常のバルク分析では有用な情報を得ることが困難です。表面分析はこの様な要請に応えるために開発された、深さ10nmから1nmの領域に敏感な分析手法です。
本講座では、表面の組成や化学構造、官能基の分析手法として広く用いられている、X線光電子分光法(XPS / ESCA)[1]、飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF-SIMS)[2]について、両手法の原理と特徴、応用事例を紹介します。
[1] X線光電子分光法(XPS / ESCA):無機物や有機物、高分子などの材料表面中に存在する水素,ヘリウムを除くすべての元素の組成と化学結合状態を評価する手法。エッチングを併用することで、無機物や有機物の深さ方向分析や、気相化学修飾法を適用することで、有機材料のカルボキシル基・水酸基・第1アミンなどの検出・定量も可能。
他、仕事関数など電子状態の解析も可能。
[2] 飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF-SIMS):材料の極最表面における微小部(~数μm)の微量有機物および無機物の定性分析を行う手法で、微量表面汚染物や異物の分析に有効。
絶対量の定量は困難だが、検出された化合物の存在量を試料間比較することが可能。
ガスクラスターイオンビーム(GCIB)を併用することで、有機物においても表面ダメージを抑えた、深さ分析が可能。
カリキュラム
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表面分析の概要
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X線光電子分光法(XPS / ESCA)とは
- XPSの原理と特徴
- XPSの装置と測定・解析
- 気相化学修飾法による官能基の定量
- 角度分解法およびイオンエッチングによる深さ方向分析
- XPS分析の応用事例
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飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF-SIMS)とは
- TOF-SIMSの原理と特徴
- TOF-SIMSの装置と測定・解析
- TOF-SIMSによる高分子材料(工業材料)の分析
- TOF-SIMSによる生体材料の分析
- GCIB-TOF-SIMSによる深さ方向分析
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各種分析手法を用いた総合解析事例