5G、ミリ波帯域用電気材料向けの誘電特性測定
5Gネットワークの普及により、様々な分野の機器が高周波で通信し、あらゆるものが繋がる世界へ変化します。

弊社では、自動車、エレクトロニクス、デバイス、素材分野における最先端の材料評価を行い、5G(第5世代移動通信システム)時代の到来によるお客様の評価の効率化、製品の開発支援を目指したソリューションを提供します。
5Gテクノロジーの課題を解決

誘電特性の受託サービスの特徴
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高周波対応として最大120GHzの比誘電率(DK)および誘電正接(Df)を測定、温度範囲-55℃~+150℃で高精度の評価
薄膜材料(フィルム、樹脂シート)も測定可能 - 銅箔、樹脂付き銅箔は表面比導電率・界面比導電率測定で最大100GHzまで測定
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シミュレーションにてプリント配線板の最適仕様を提案
パターン設計から受託します -
伝送損失は最大110GHzまで測定
(シミュレーションと実測比較も可能) -
平衡形円板共振器によるDkDf測定システム好評販売中
お気軽にお問合せ下さい。
弊社受託(サービス)メニュー
項 | 測定種類 | 測定対象 | 周波数帯 | 温度範囲 |
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1 | 比誘電率(DK)・ 誘電正接(Df)測定 平衡形円板共振器法(厚さ方向) |
誘電体 | 10~120GHz | -55℃~+150℃ |
2 | 比誘電率(DK)・ 誘電正接(Df)測定 空洞共振器法 (平面方向) ~33GHz 遮断円筒導波管法(平面方向) 33GHz~ |
誘電体 | 9,12,18,24,33, 36,50,60,80GHz |
常温のみ |
3 | 表面比/界面比導電率測定 平衡形円板共振器法 |
導体 | 10~100GHz | 常温のみ |
4 | 表面比/界面比導電率測定 誘電体円柱共振器法 |
導体 | 5,10,20, 30GHz | 常温のみ |
5 | 伝送損失測定/ シミュレーション ※パターン設計・プリント配線板手配も可能 |
プリント 配線板 |
ネジ留め式 コネクタ 10M~67GHz | -55℃~+150℃ |
マイクロプローブ 10~110GHz |
-55℃~+150℃ |
比誘電率(DK)および誘電正接(Df)の温度特性測定[平衡形円板共振器法]
測定事例
・サンプル:フィルム

・測定システム

・測定結果


お客様の声
- 素材の異方性(厚さ方向・平面方向)で誘電率の把握が出来ました。
- 広範囲の周波数帯域(低周波から高周波)で温度特性データが取得して頂き、お客様へ最適な材料提案が出来ました。
- 短納期のご対応を頂きまして有難うございます。
- 試料の必要な分析方法を詳細提案いただき助かりました。
表面比導電率・界面比導電率測定[誘電体円柱共振器法]
測定事例
・サンプル:銅箔

・測定システム

・測定結果

お客様の声
- 伝送損失測定結果からの導電率算出が不要になり、シミュレーションの精度が向上しました。
- ”表面粗さ”ではなく「表面比導電率」で銅箔を採用判定が出来ました。
- お客様へ最適な材料組み合わせ(基板材料と銅箔)の提案が出来ました。
- 短納期のご対応を頂きまして有難うございます。
伝送損失測定/シミュレーション
伝送損失は周波数に比例して大きくなる
誘電体による伝送損失 ∝ √Dk ×Df ×周波数
導体による損失 ∝ (1/σ)x√周波数
※伝送損失:一定距離を進むと発生する電気信号の劣化
Dk:比誘電率
Df:誘電正接
σ:導電率
- 配線板の伝送損失増加により、回路の損失マージンが小さくなり設計通りに回路が動作しないリスクが増加
- 5Gデバイスでは、実機検証回数を減らすため電磁界シミュレーションによる伝送損失予測が必須

周波数が上がるほと、シミュレーションと実測の値が乖離する
カタログ値[10GHz]:Dk:3.64,Df;0.0042


比誘電率 | 誘電正接 | |
---|---|---|
カタログ値 (10GHz) | 3.64 | 0.0042 |
電磁界シミュレーションのパラメータとなるDk・Dfは周波数や温度で変化


カタログと実環境で周波数・温度が異なると...
測定条件 | 測定結果 | シミュレーション | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
周波数 | 温度 | 比誘電率 | 誘電正接 | 伝送損失 | ||
カタログ | 10GHz | 25℃ | 3.3 | 0 | -30.8dB/m | |
実環境 | 30GHz | 60℃ | 3.3 | 0 | -37.4dB/m |
実環境の方が損失20%
▼
回路が正常に動作しない可能性あり
周波数毎の材料物性値を使用した電磁界シミュレーション


お客様の声
- 設計~試作~検証の繰り返しによる時間短縮・費用削減が出来ました。
- 商品の性能を把握でき、お客様に明確なご提案が出来ました。
5G向けデバイスメーカー(アンテナ等)の部品開発や、素材メーカーのカタログ値取得でお困りでしょうか?
共振器開発から携わった弊社協業技術(情報通信系)に是非ご期待ください。
デバイスサンプルでは、プローブ電極を設置して伝送損失の測定を設計から提案いたします。
開発素材のカタログ値取得もサポートが可能ですし、厚みが薄いフィルムの比誘電率・誘電正接の取得が得意です。
また、MHz以下の低周波(Hz)の誘電率も取得いたします。
低周波では個体だけでなく、溶液状態も測定対応いたしますので、各種形状でサポートが可能です。
ご希望の規格にも合わせて提案いたします。
電磁・電界シミュレーションソフトを用いた弊社協業の高い計算技術で、デバイス評価や試作もご相談いただけます。
なお、5G領域を超えるテラヘルツ(THz)以上の誘電率取得も提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
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