クリーンルームエア

当社では各種微量分析技術によりクリーンルームの環境分析(ケミカル汚染の測定)、汚染物質分析を実施しております。

電子デバイスなどを製造するクリーンルームでは、環境エア中に存在する極微量の酸、塩基、有機物、金属などの存在が化学的腐食、異物形成の原因となり、その管理は製品の歩留り、信頼性に大きな影響を与えるといわれています。
クリーンルームには外気からの侵入による汚染物質が存在することがありますが、クリーンルームエア分析、外調機やフィルターの性能試験により、これを評価することができます。また、クリーンルームの内部で汚染物質が発生していることもあります。エア分析により、これを把握し、各種材料や建材の発生ガス分析などにより、発生源を推定することが可能です。

シリコンウェハやフォトマスクなどの表面に付着した成分や異物の分析が可能です。エア分析と合わせて汚染について考察します。 クリーンルーム内での製造工程では、供給ガス(air, N2)や超純水、薬液などに含まれる不純物がトラブルの原因となることもありますが、これらを分析することができます。

エア中の微量成分は、現場でエアサンプリングを行い、それを持ち帰り、当社で分析しますが、エアサンプリングキットの貸し出しも対応しております。
サンプリング法には、インピンジャー(溶液)捕集法、吸着管捕集法、バック捕集法、フィルター捕集法などがあり、分析する成分に応じて適した方法を選択します。
機器分析は、GC、GC/MS、HPLC、LC/MS、イオンクロマトグラフィー(IC)、IC/MS、TOF-SIMS、FT-IRなどが使われます。

分析メニュー

分析内容

【環境エア分析】
クリーンルームエア分析(ケミカル汚染の測定)
外調機内のエア、ケミカルフィルターの通過前後のエア分析
ミニエンバイロメント、FOUP内、露光装置内のエア分析
クリーンエア、ドライエア、供給ガスの微量不純物分析
臭気成分の分析
【発生ガス分析】
薬品からの発生ガス分析
建材、壁、シート、シール材、各種部品からの発生ガス分析
装置排気ガス成分分析
露光時の発生ガス分析
製品保管ケースの発生ガス分析
【表面汚染分析】
基板、シリコンウェハ、フォトマスク、ペリクルの微量表面汚染分析
各種部品、容器の表面汚染分析
異物分析
【純水、薬液の分析】
超純水中の微量不純物分析
フッ化水素酸、酢酸、硝酸など混酸の組成分析
酸、有機溶媒など薬液中の不純物分析

分析手法

【エアサンプリング】
インピンジャー捕集、 吸着管捕集、ウェハ曝露、バック捕集 ウェハ専用搬送容器、サンプリング機材貸し出し
【酸(Cl-、 SO42-、酢酸、ギ酸など)、塩基(アンモニア、アミン類)の分析】
イオンクロマトグラフィー(IC)、キャピラリー電気泳動法、 イオンクロマトグラフ-質量分析(IC-MS)法、FT-IR
【B、P、金属元素(Na、Al、 Fe、Cuなど)】
ICP質量分析法(ICP-MS)、黒鉛炉加熱原子吸光分析法、 ICP発光分析法
【有機物の分析】
熱脱着GC/MS、ウェハアナライザー、GC、HPLC、LC/MS、FT-IR、TOF-SIMS