有機分析化学研究部

導入装置一覧

  • LESA(局所表面溶媒抽出ロボットイオン源)を搭載したNano ESI-MSを導入しました

    2019.04

    新たにLESA(Liquid Extract Surface Analysis)機能を搭載したNano ESI-MSシステムを導入しました。これまでに対応が困難だった以下の2点が可能になりました。
    ①解離性化合物(錯体、有機金属塩)や特殊な溶液(高濃度溶液、高/低pH溶液)中成分の構造解析
    Nanoフローにより、従来よりソフトなイオン化電圧条件で測定可能なことから、試料量が微量でも高感度で分子量関連イオンを安定的に検出可能です。またOrbitrapによる高質量分解能測定であることから、高精度な組成演算が可能です。
    ②局所的な溶媒抽出 Nano ESI-MS測定
    ロボットイオン源によるLESA機能を使用することで、試料表面の局所的な(空間分解能>400 μmφの)溶媒抽出液を調製して、表面付着成分の詳細な構造解析が可能です。
    様々な分野に適用可能な装置です。

    ≪関連資料≫
    LESA搭載Nano ESI-MS

  • 高分解能MALDI-MSを導入しました

    2018.06

    新規MALDI-MSを導入いたしました。導入いたしましたMALDI-MS質量分析計にはSpiral TOFが採用されており、高分解能測定[最大分解能75,000(m/z 2465)]が可能となっております。そのため、組成演算が可能となり、中~高分子量成分の定性能力が大幅に向上しました。また、ポリマー末端構造解析等に有効なKMD解析ソフトも搭載されております。このKMD解析を応用し、以下のような応用解析も可能です。

    • 分子量低下・末端変化にともなうポリマーの劣化解析
    • ポリマーの合成初期段階での反応機構解析
    • 各種オイルの系統解析

    マトリックスの選定などこれまでのMALDI-MS測定におけるノウハウと新規機能を融合し、材料・機能デバイス・医療機器等の分野にてクリティカルな問題解決が可能です。

  • 高分解能LC/MSを導入しました

    2017.04

    新たに"Orbitrap Fusion™ Tribrid™ Mass Spectrometer" を導入しました。 LCにより混合試料を分離し、高分解能[最大分解能500,000(m/z 200)]・多段階質量分析(最大MS10)機能により、精密な構造解析を行うことが可能です。当社が保有する過去の知見をもとに、ご依頼の目的・測定試料・対象成分に応じたLC条件・MS条件による測定を行い、独自のノウハウ・データベースを駆使した構造解析結果をご報告します。材料環境・機能デバイス・医薬品医療機器など様々な分野において、その他の手法では達成困難な混合試料中の微量有機成分の精密な構造解析がご提案可能です。

  • HPLC-CADシステムを導入しました

    2016.09

    新たにHPLC-CAD(コロナ荷電化粒子検出器)システムを導入しました。
    CADは、UVやMSでは十分な感度が得られない難揮発性~不揮発性化合物についても適用が可能です。
    分子量分布を有する成分(界面活性剤、高分子量添加剤成分など)の定量で、分布を含めたトータル量を高感度で検出が可能となりました(従来検出器対比で10倍以上高感度)。
    また、CADは化学構造や分子サイズに依存しない一貫した応答性を示すことから、標準品のない化合物の半定量が可能です。
    例えば、高分解能の質量分析計と組み合わせることで、定性と半定量を同時に行うこともできます。
    様々な分野で利用可能な検出器です。

  • 高感度NMR装置を導入しました

    2014.06

    極低温プローブを搭載した600MHz NMRを導入しました。従来装置と比較すると、感度が大幅に向上し、従来は感度の問題で測定不可能であった構造解析機能が実現可能になりました。例えば、含窒素ポリマーのN周辺の詳細構造解析や、アミン化合物へのCO2の吸着状態の解析などが可能となる15N NMR測定や、含窒素染料の構造解析能力の向上などが期待できる15Nを含む2D NMRなどが可能となりました。さらに微量成分の構造解析、微小異物の分析、微量シリコーンの状態解析など、高感度ならではの分析も可能となりました。

  • 高分解能GC/MS装置を導入しました

    2012.06

    飛行時間(Time of Flight: TOF)型の質量分析計を装備した高分解能GC/MS装置を導入しました。精密質量測定により、検出された各イオンの組成式を算出することができます。また、「化学イオン化(CI)法」よりもソフトな「電界イオン化(FI)法」での測定が可能で、分子量情報の取得が従来よりも容易となりました。これらの機能の組み合わせは、未知化合物の同定に多大な効果を発揮いたします。今までにGC/MS測定を行っても構造が判明しなかった化合物などがございましたら、是非一度お試しください。

  • 最新型高分解能LC/MS/MS装置を導入しました

    2013.07

    従来のLC/MSに加えて、新たに高分解能LC/MS/MS装置を導入しました。本装置は検出器に電場型FT-MSを採用しており、高い質量分解能(最大14万)で、安定した質量精度(<±1ppm;内標法)が確保できるため、測定した精密質量値から信頼性の高い組成式を得ることができ、新たな質量分析法による構造解析の道が開かれてきました。多成分の混合物であっても、HPLCで分離した各成分の分子量関連イオン及びMS/MS法で得られたフラグメントイオンの組成式から構造解析を行うことができます。添加剤やオリゴマー、新規有機化合物の構造解析、微量不純物や劣化生成物の分析に是非ご利用ください。

保有機能

目的 装置·手法
前処理 各種分離手法
(GPC分取、HPLC分取、カラムクロマト、超遠心分離器、溶解再沈、等)
抽出 (ソックスレー、リフラックス、超音波、等)
濃縮装置 (凍結乾燥、真空乾燥、ピンポイント濃縮、等)
化学分解 (加水分解、ピリジン分解、ヒドラジン分解、等)
誘導体化 (TMS化、メチルエステル化、等)
有機組成分析 FT-IR (透過、ATR、顕微、等)
NMR (400~600MHz 多核、各種二次元)
高分解能LC/MS (多段階MS) (イオン化:ESI、APCI)
高分解能GC/MS (イオン化:EI、CI、FI)
熱分解GC/MS (高温高圧法、2段階法)
直接導入MS (MALDI-MS、FABMS、FDMS)
ガス分析 加熱発生ガス捕集、減圧下捕集、燃焼ガス捕集
熱脱離GC/MS
パージ&トラップGC/MS
ウエハアナライザ
ポータブルガス分析計
微量成分の定量 LC (検出器:UV、CAD、ELSD、RI、等)
LC/MS (/MS) (通常法、誘導体化法)
GC/MS (/MS) (通常法、誘導体化法)
元素分析 CHNO元素分析計
燃焼イオンクロマト
微量全窒素分析装置
微量全硫黄分析装置
水分分析計
分析事例 UV硬化樹脂、エポキシ樹脂等の組成分析
高温高圧分解GC/MSによるポリイミド分析
高分解能LC/MSによる不純物、劣化成分解析
不活性下LIB解体ならびに電解液の組成分析
溶出成分解析