構造化学研究部
導入装置一覧
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国内初、ナノオーダー赤外分光装置(IR/Raman同時測定)を導入しました
2019.10従来のFT-IRでは困難であった高空間分解能(500nm程度)での赤外分析が可能になりました。
微小異物の組成分析や積層試料、界面の組成分析、構造解析に適用可能であり、同一光学系で測定可能なラマン分析を併用することで、無機物から有機物まで、高い解析能力を実現します。≪関連資料≫
新規ナノオーダー赤外分光による微小部組成分析 -
充放電/昇温 in situ X線回折 導入しました
2019.09充放電や昇温過程におけるその場(in situ)X線回折測定のニーズに応えるべく、従来よりも高速で測定できるX線回折装置を導入しました。充放電や昇温時の反応に伴う結晶相変化をより詳細に解析可能になります。
リチウムイオン二次電池の研究用ラミネートセルに対して透過性の高いMo線源と2次元検出器を用いることで、10C(6分で放電または充電)程度の高速充放電においても正負極の結晶相変化を測定できるようになりました。また、広可動域ステージを搭載し、電極面内における反応分布のマッピング測定も可能です。
昇温測定については気密高温ステージを用い、グローブボックスなどの不活性雰囲気に近い状態で測定することができます。また、ガスフロー機構も搭載し、特殊雰囲気下での測定も可能です。
工業材料などの一般的な測定から、充放電や昇温過程におけるその場測定まで可能な装置となっております。各種in situ X線回折測定のご要望がありましたら、是非お問い合わせください。 -
Qバンド/高温 ESR 導入しました
2019.06ラジカルの高分解能測定及び高感度・高温測定のニーズに応えるべく、Qバンド/高温ESR装置を導入しました。ラジカルはポリマーの劣化や反応の活性点、着色源、各種材料の欠陥構造等として存在するため、ラジカル種を特定し、その量を把握することは材料の設計開発を行う上で非常に有効です。ESR法ではラジカルを高感度かつ定量的に評価することが可能です。
本装置では、一般的に使用されるXバンド(9.5 GHz)において、従来機比、高感度かつ高温(~900℃)での測定が可能となりました。また、より高周波であるQバンド(34 GHz)を搭載しており、Xバンド測定に比べ、分解能が約4倍向上、遷移金属イオンや希土類イオンなどの不対電子を複数持つ高スピン系のスペクトル解析が詳細に行えるようになりました。適用分野は、耐熱性高分子の熱劣化及び変色要因解析、複合材料や電池材料などの各種雰囲気下でのラジカル発生・減衰過程評価、セラミックス材料中の欠陥及び遷移金属イオン評価等です。IRやNMRではわからない初期反応過程を評価したい、着色要因を特定したい等のご要望がありましたら、是非お問い合わせください。≪関連資料:The TRC News 記事No.201906-02≫
多周波/高温ESR装置によるラジカル及び金属イオンの評価
―フッ素系樹脂、ダイヤモンド粉末、シリカガラス、発光体粉末への適用― -
TD-NMRを導入しました
2017.04材料の研究・開発支援のニーズに応えるべくTD-NMR(Time Domain NMR, パルスNMR)を導入しました。TD-NMR(パルスNMR)は、ポリマーの高次構造や架橋度の違い、ゴムの加硫状態の違いなどを分子運動性という観点から評価することができます。
さらに、測定時間が短いことから、架橋反応等の進行度合をin situ で追跡することも可能です。 -
AFM-RAMANを導入しました
2016.10ナノメートルスケールでの構造解析ニーズに応えるべく、AFMとラマン分光器を融合したAFM-RAMANを導入しました。本装置では、AFM像と同一カ所において、10nm程度の空間分解能で、ラマンによる組成・構造のイメージ取得が可能となります。
適用分野としては、カーボン材料の微小部構造解析、多層フィルムやブレンド系ポリマー等の界面解析、導電デバイスの応力評価、生体試料、医薬品等の構造分布評価等です。 -
高速・高感度CLを導入しました
2016.04最先端デバイス開発のニーズに応えるべく新しいコンセプトのカソードルミネッセンス(CL:Cathodoluminescence)装置を開発・導入しました。本装置では、低加速・大電流電子銃によるナノメートルオーダーの最表面分析や専用ソフトウェアを用いた高速・高感度スペクトルマッピング(波長分布、半値幅分布、強度分布)が可能となりました。適用分野は、各種極薄膜の欠陥評価、プロセスダメージ評価(ドライエッチング、イオン注入等)、素子の応力、組成、不良・故障解析(LED, LD, HEMT, SiCパワー等)、ナノ構造体、セラミックス、 酸化物半導体等です。
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新規固体NMR装置を導入しました
2015.08拡散係数測定や高温測定が可能となりました。
世界最高レベルでの磁場勾配により、従来の装置では難しかった、拡散速度の遅いゲルや固体電解質等の半固体中の拡散係数測定が可能となりました。
セパレーター中のイオン伝導の評価も可能です。
また、更なる高温測定(~350℃)が可能となったことにより、エンジニアプラスチック等の溶媒に不溶な高融点ポリマーについても 高分解能スペクトルの取得が可能となり、より詳細な構造解析が可能になりました。
(適用物質:エンプラ、無機材料)
ぜひ一度、新規固体NMRでの分析評価をお試しください。導入技術
技術 従来(当社) 新規導入装置 可能になった測定 高温 固体 NMR ~290℃ ~350℃
日本企業初350℃までの高温固体NMR測定 パルス磁場勾配
(拡散係数測定)12 T/m (最大値) 24 T/m (最大値)
世界最高レベル溶液~半固体の拡散係数測定 -
AFM-IR(nanoIR)を導入しました
2013.06空間分解能100nmで赤外分析が可能なAFM-IR(nanoIR)装置を新規に導入しました。AFM-IR(nanoIR)はAFMと赤外分光法を組み合わせた新しい分光手法です。AFM-IR(nanoIR)装置により、従来赤外やラマン分析で行ってきた構造解析を、100nmという非常に高い空間分解能で行うことが可能になります。適用分野は、ポリマーブレンド等の海島構造や積層フィルム、極微小異物、界面の構造解析、繊維やフィルムの内外構造差の分析などが挙げられます。高分子の配向・結晶性といった高次構造解析も100nmの空間分解能で可能です。また、マッピング機能も保有しており、添加剤の凝集・分散状態評価などにも適用可能です。
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極薄膜にも対応可能なXRR装置を導入しました
2012.09新たに9kw回転対陰極型X線反射率測定(XRR)装置を導入しました。
本装置は現有装置に比べて高輝度・高強度であり、ダイナミックレンジが3桁向上したことにより、従来評価不可能であった1nm~の極薄膜に対しても膜厚・密度・ラフネスの評価ができるようになりました。また、強度重視or分解能重視が選択可能となり、様々な膜構成に対して最適な光学系を用いて測定することが可能です。
その他、X-Y可動試料ステージを搭載しており、面内での膜厚・密度のマッピング測定を行うことも可能となりました。
半導体材料だけでなく工業材料などにも幅広く適用できることから、膜質・膜構成について評価をお考えの際は、お気軽にお問い合わせください。 -
600MHzの固体/溶液NMR装置を導入しました
2011.09新たに600MHzの固体/溶液NMR装置を導入しました。当社保有の従来装置と比較して、本装置はより高磁場であるため、高分解能スペクトルが得られます。
また、新たな機能である固体NMR用マイクロプローブを用いると、1mg程度と従来の1/10~1/300の微量試料量で、固体NMRによる構造解析が可能となります。さらに、高分解能固体1H NMR測定法、混合物のスペクトルを緩和時間によって分離するROSY法等、最新の測定法を用いた分析が実施できます。
高分子や医薬品、無機物等の幅広い材料の構造解析、分子運動性解析に有用です。 -
高感度パルスESR装置を導入しました
2010.04不対電子をより高感度で検出する事ができる新規ESR装置を導入しました。新規装置の「検出下限」は、当社保有の従来型ESR装置と比べて約1桁程度下がり、より微量の不対電子の検出が可能です。また本装置では、パルスマイクロ波を用いたESR測定も可能であり、これまで難しかった「緩和時間、金属の価数、不対電子まわりの核環境」の評価が可能になります。Si薄膜中の欠陥量の定量、自動車触媒に発生する酸素ラジカルの定量など、種々の工業材料をはじめとして、金属タンパクといった生体試料まで、幅広い分野で適用が期待されます。
保有機能
分野 | 機能 | 装置 |
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1次構造 | 官能基評価 | IR、NMR、UV-vis、ラマン |
骨格構造 | ラマン、NMR、XRD、IR | |
架橋構造 | NMR | |
高次構造 | 配向 | ラマン、WAXD |
結晶性 (結晶子サイズ、結晶化度)、結晶多形 | ラマン、WAXD、固体NMR | |
ラメラ | ラマン、SAXS | |
非晶 | ラマン、IR、固体NMR | |
欠陥構造 | ラジカル | ESR |
欠損 | CL、PL、EL、ESR | |
空孔 | IR、エリプソメトリー、XRR | |
不純物 | IR、ラマン、ESR、CL、PL、EL UV-vis |
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応力・歪み | 応力 | ラマン、CL、PL |
歪み | XRD | |
キャリア | テラヘルツ、IR、ESR、ラマン、CL、PL |