NMRによる有機構造解析
(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)

原理

NMRスペクトルは、核磁気共鳴現象を利用して得られるスペクトルで、有機化合物中の1H核や13C核(場合によりその他の核)の情報を豊富に含んでいる。
化学シフトと言われる情報からは、その核の種類(脂肪族か芳香族かなど)、ピーク積分値からはその核の数、カップリング(スピン結合)からは隣接する原子核の情報などが得られ、それらを組み合わせることで化合物の構造を組み立てることが可能である。
2次元NMRは、パルスシーケンスを工夫してスペクトルを2次元展開し、スピン結合などの情報をより直接的に引き出すことで、医薬品や機能性色素など、複雑な構造の化合物でも解析を可能としている。

2次元NMRの各種手法と得られる情報

インク染料(Modified Acid Yellow 23) の 2D-NMR(HSQC)測定例

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