透過型電子顕微鏡
(Transmission Electron Microscope:TEM)

原理

薄片化した試料に対し、電子線を数十kVから数百kVに加速して照射し、透過した電子を磁界型電子レンズで拡大して観察する。
透過や回折を利用して組成や構造の情報が顕微鏡像として得られる。サブナノメートルの解像度が得られるが、電子を透過させるために試料は100nmオーダーまで薄くしなければならない。TEM試料作成法には、超薄切片法、イオンミリング法、FIB法などがあり、材料の種類など必要に応じて使い分ける。
試料に入る電子線を細く絞り、それを走査することにより像を形成する走査型透過電子顕微鏡(STEM)も利用されている。

  • 像モードにおける電子線光路図
  • 回折モードにおける電子線光路図

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